Q: 巻き肩とはどういう状態ですか?
A: 肩関節が内側に回旋し前方に突出した姿勢の状態。長時間のPC・スマホ操作で大胸筋が短縮し、肩甲骨が外側に開いた位置で骨膜が癒着すると定着します。肩こり・首こり・猫背・肩幅が広く見えるなどの症状と関連します。
定義
巻き肩(まきかた / rounded shoulders)とは、肩関節が内側に回旋しながら前方に突出した姿勢の状態。長時間のPC作業・スマートフォン操作・デスクワークにより大胸筋が短縮し、肩甲骨が背中の外側に開いた(外転した)位置に固定されることで生じる。正面から見ると肩幅が実際の骨格より広く見え、横から見ると耳が肩より前に出ている。肩こり・首こり・猫背・胸の閉じ感・呼吸の浅さなどを引き起こす。
巻き肩が起こる原因
巻き肩の主な原因はデスクワーク中の姿勢です。キーボードやマウス操作で両腕を体の前に出し続けると、胸の前にある大胸筋が短縮し、肩関節を内旋方向に引っ張ります。
- 長時間のPC・スマホ操作 — 腕を前に出す時間が長いほど大胸筋が短縮
- 猫背との連動 — 胸が丸まると肩甲骨が外転し、巻き肩が加速する
- 骨膜の癒着 — 癒着が定着すると、ストレッチしても翌日には元の巻き肩に戻る
- 骨盤の後傾 — 座ったときにお尻が前に滑ると背骨全体が丸まり、肩甲骨の外転が強まる
参考: 厚生労働省「2022年 国民生活基礎調査」によると、女性の有訴者率で最も多いのは肩こりです。巻き肩と肩こりは密接に関連しており、デスクワーク女性に特に多く見られます。(出典:厚生労働省「国民生活基礎調査」 2026年6月閲覧)
セルフチェック:巻き肩の確認方法
チェック1:手のひらの向き
力を抜いて自然に立ち、手のひらがどちらを向いているか確認してください。手のひらが体の横〜後ろを向いていれば正常です。手の甲が前を向いている場合、肩関節が内旋(巻き肩)している状態です。
チェック2:壁立ちテスト
壁に背中をつけて自然に立ち、後頭部・肩甲骨・おしり・かかとの4点が壁につくかを確認してください。肩甲骨が壁から5cm以上浮く場合、巻き肩の可能性があります。
ストレッチだけで改善しにくい理由
胸を開くストレッチや肩甲骨を寄せるエクササイズは、一時的に肩の位置を後ろに引く効果があります。ただし、長年の巻き肩で骨膜の癒着が生じていると、ストレッチ後に筋肉を元の状態に引き戻す力が残り、翌日には戻ってしまいます。
持続的に改善するには、骨膜の癒着を解放することで、肩甲骨が本来の位置に収まれる状態をつくることが重要です。
巻き肩と連動する症状
- 肩こり・首こり(肩甲骨外転による僧帽筋の過緊張)
- 猫背(胸椎の屈曲と連動)
- 肩幅が広く見える(肩が外側にせり出す)
- 鎖骨が埋もれてデコルテが詰まる
- 呼吸が浅い(胸郭が閉じるため)
- 二の腕がたるんで見える(姿勢の影響)
- 背中のはみ肉(肩甲骨の外転で背中の脂肪が寄る)